【読んだ】どこの家にも怖いものはいる

この間アマプラで残穢見たんですけど、

Twitterで感想とか見てたらこれをすすめてる人が多かったのと、

 以前マシーナリーとも子さんの記事(https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1908/09/news131.html

から忌録を読んでたんですが、そこでもこれを挙げてる人多かったんですよね。

2回ニアミスしたので読んでみました。

 

どこの家にも怖いものはいる (中公文庫)

どこの家にも怖いものはいる (中公文庫)

 

 

 

 

結果からいうとどちゃくそ怖え。

夜中に布団で読んでたんですけど、暑くて布団から出してた足をひっこめました。

別に足をひっぱってくるオバケとか出てきませんが……

 

時代も場所も違うはずの2つの怖い話、でもなんだか無関係とは思えない。

すると他にも見つかるのです、「時代も場所も違うはずなのに無関係とは思えない怖い話」が。

主婦の日記、インターネットの書き込み、未発表原稿……

なんかよくわからんけど怖すぎる、家にまつわる話たち。

 

資料のあいまに「作者」と「編集者」の幕間が挟まる形で物語が進行します。

その資料たちがなんかこう、おなかがもやもやしてくる怖さで。

わたしが一番うわってなったのはひとつめの主婦の日記ですが、

布団から足をひっこめてしまったのは未発表原稿です。こえーもん。

 

ラストがなんか駆け足感あってそれはちょっと残念でした。

終わらせるのって難しいよね。 

 

 

以下おもいっきりネタバレもあるはなし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主婦の日記、あんま日記っぽくないけど。

最後に無理矢理忘れようとしてる感じとかわたしは好きです。

 

インターネット書き込みはほんとに洒落怖とかっぽい雰囲気がある。

でてくるおそろしいモノが黒いモヤモヤの老婆とかそこにない部屋っていうのも。

大家さんのくだりはぞわわってしたけど、全体での怖さはあんま無いかもな。

 

少年の証言。

あ、そう…降霊…?なんか急にフィクション度が上がって…いや全部フィクションだけど……

しかし割れ女に追われている緊張感はまじでゲロです。勘弁してくれ。苦手度は断トツ。

 

やっぱ一番うげげ、なのは「光子の家とはなんだったのか」ですね。

ただおまえ……無人の家のモノ勝手に食べるのはまだしも

きっちりシャワー浴びてベッドで寝るんかい!!!

でも、わけわからん新興宗教 の気味悪さと、得体の知れない怖いものの気味悪さが

いい感じに(わるい感じともいう)まざってオエーッとなる。

気の違った人間の書いたわけわからん警告文の気味悪さがふりかかってくる。

信じてないのに破ってはいけないっていうの、この小説自体をフィクションと分かっててもなんだか布団から足をひっこめてしまうやつ。

 

狂い女は答えでーすって感じだし超能力感つよいのでなんかふーんって感じ。

あ、結果的に分かるのか、と思って。もうちょっと謎にしてもええやん! 

 

最後もなんかめちゃ駆け足で答え合わせしてんな~って。

忌録の考察見てたので、実はすべて同じ土地の話、っていうの知ってはいたんですけど。

それはちょっと言えないな~~ムーヴしてて結局言うんじゃん!

しかも追加取材しないって約束したのに情報は求めるんかい!

 

なんだかんだ読者が求める答えは結構開示されてしまうので、

得体の知れなさが最後に減ってしまってちょっとなーって思いました。

 

けど経過は間違いなく気味悪いしこえーよ。

続編の「わざと忌家を建てて棲む」がもうすぐ文庫になるらしいので読みます。